第21回日本脳神経血管内治療学会報告

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第21回日本脳神経血管内治療学会報告(会長 寺田友昭)

日本脳神経血管内治療学会広報委員会 坂井信幸、松丸祐司
 第21回日本脳神経血管内治療学会総会が2005年11月9日から3日間、和歌山県立医科大学脳神経外科寺田友昭会長により、和歌山県民文化会館とホテルアバロームの2会場で行われました。天候にも恵まれ、876人の参加がありました。
 
寺田会長は今回の学会のテーマに「黎明期から興隆期へーこれからの脳神経血管内治療のあり方」を掲げ、5つのシンポジウム(43演題)、6人の招待外国人演者による特別講演、3つのContinuing Education Program、96の一般演題、291のポスター発表が行われました。
 第1日目は、寺田会長による開会の挨拶に引き続き、脳神経血管内治療における活物究理というシンポジウムから始まりました。「活物究理」とは和歌山の生んだ医聖花岡青州の言葉で、生物現象の基礎となる理論を探求した上で治療法を考える、という意味であると寺田先生に教えて頂きました。特別講演1はAjay Wakhloo先生がBasic reserchの最前線を話されました。特別講演2はGrant Hieshima先生で「Innovation」と題し、血管内治療黎明期のお話しをしていただきました。シンポジウム2は、「ステントの血管内治療への応用」で、本邦および海外での状況について討議されました。特別講演3はSaruhan Cekirge先生がStent graftによる画期的な動脈瘤治療の講演を、特別講演4はRandall Higashida先生により頭蓋内血管狭窄に対する血管内治療の講演がありました。イブニングセミナーでは新見康成先生によりNBCAの使い方の特別講演と、エクスパートによる「知っていて得する血管内治療の裏技」の講演がありました。どの会場も開場にあふれんばかりの参会者が居たのですが、夜遅くまで多くの会員が熱心に議論に参加するさまは圧感でした。


 
 第 2日目は朝7時30分より、脳動脈瘤流に関するMorning CEPがありました。早朝にもかかわらず、多くの参加者があり会場は満員となりました。そしてシンポジウム「頸動脈ステントの現状と将来」に引き続き、特別講演5でNelson Hopkins先生によりCASの最新データに関する発表がありました。その後に会長講演「はじめの1例」がありました。毎年恒例となった会長講演ですが、寺田会長の血管内治療に対する熱い思いが会員一人一人に伝わり素晴らしい講演でした。議事総会では、次々期会長に名古屋大学の宮地茂先生が選出されたこと、本学会の法人化に対する取り組みの報告などがありました。日本脳神経血管内治療学会は2006年中に、NPO法人を目指すことが承認され、具体的なプロセスに移ることが決まりました。午後の特別講演6ではJacques Moret先生が脳動脈瘤治療に関する最新の話題を熱くご講演されました。引き続きシンポジウム「脳動脈瘤、血管内治療か手術か?私の基準」が行われました。ポスター発表の後、会員懇親会ではポスター賞、論文賞、裏技賞の発表があり、金賞には活き伊勢エビが副賞として贈呈されました。
 第3日目も7時30分よりステントに関するMorning CEPが行われ、最後のシンポジウムである「これからの脳神経血管内治療」が行われました。ここでは専門医制度のあり方、デバイスに認可に関すること、学会法人化、他科から見た血管内治療医に望むことが討議されました。そして寺田会長による閉会の挨拶があり、会員から学会の成功を祝し多くの拍手がありました。午後からはCEPが行われ、頭頚部塞栓術、局所線溶療法、硬膜動静脈シャント、脳脊髄動静脈奇形、頭蓋内血管に対する血行再建、椎体形成術、放射線防護に関する講演がありました。
  今回の学会は、寺田友昭会長を中心に和歌山県立医大脳神経外科教室の皆さんのご努力のおかげですばらしい学会となりました。招待演者も含め多くのすばらしい発表がありました。また今回の学会で特筆すべきことは、充実したCEPの企画と早朝にもかかわらずそれに参加した多くの若い血管内治療医でした。CEP参会者は実に447人を数えました。これはまさに血管内治療も黎明期から興隆期に入ったことを表し、今後のさらなる発展を確信させるものでありました。2006年は徳島で佐藤浩一新会長のもとに開催されます。日本脳神経血管内治療学会への変わらぬご支援をお願いします。


    文責 日本脳神経血管内治療学会広報委員会 松丸祐司、坂井信幸


会長講演

招待講演







シンポジウム




5これからの脳神経血管内治療のありかた(滝 和郎、根来 真、瓢子敏夫)
-1 専門医制度のありかた:松島 聡
-2 血管内治療医の未来展望:佐藤浩一
-3 現在必要なデバイスとその認可に向けて:根本 繁
-4 日本脳神経血管内治療学会の法人化に向けて:坂井信幸
-5 脳神経外科医が脳血管内治療医に望むこと:藤井清孝
-6 神経内科医からみた日本脳神経血管内治療学会のありかた:岡田 靖
-7 放射線科医からみた 日本脳神経血管内治療学会のありかた:吉川公彦

CEP


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表彰
ポスター賞
金賞
 堀江信貴(長崎大)
 高橋 聡(秋田大)
 高尾洋行(慈恵医大) 
銀賞
 小林英一(千葉大)
 玉川紀之(豊橋医療センター)
 田上秀一(大分大)
銅賞
 久保 毅(虎の門)
 庄島正明(東京大)
 服部健一(名古屋大)
 坂井千秋(先端医療センター)
 石井 暁(UCLA)
 荒川秀樹(スタンフォード大)

論文賞
金賞
 当麻直樹(三重大)
 Toma N, Imanaka-Yoshida K, Takeuchi T, Matsushima S, Iwata H, Yoshida T, Taki W:
 Tenascin-C-coated platinum coils for acceleration of organization of cavities and reduction of lumen size in a rat aneurysm model.
 J Neurosurg 103:681-, 2005
銀賞
 増尾 修(和歌山県立医大)
 Masuo O, Terada T, Walker G, Tsuura M, Nakai K, Itakura T:
 Patency of perforating arteries after stent placement? A study using an in vivo experimental atherosclerosis-induced model.
 AJNR 26:543, 2005
銅賞
 津本智幸(和歌山県立医大)
 Tomoyuki Tsumoto, Tomoaki Terada, Mitsuhiro Tsuura, Hiroyuki Matsumoto, Osamu Masuo, Hiroo Yamaga, and Toru Itakura
 Diffusion-Weighted Imaging Abnormalities after Percutaneous Transluminal Angioplasty and Stenting for Intracranial Atherosclerotic Disease.
 AJNR 26:385, 2005

裏技大賞 「イブニングセミナー」
金賞 松丸祐司(虎の門病院)


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スナップ

   
         
               
                 
         
                 
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