脳神経領域におけるエンボスフィアの適正使用に関する講習会のお知らせ(その5) 2016.03.31


各位
エンボスフィアの適正使用に関する講習会の案内が日本化薬(株)から届きましたのでお知らせいたします。
日本脳神経血管内治療学会 事務局




「脳神経領域におけるエンボスフィアの適正使用に関する講習会」のご案内
2016年3月吉日 日本化薬株式会社

謹啓 時下、先生におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
弊社は 、2種類のマイクロスフィア製材( エンボスフィア・ヘパスフィア)を発売いたしております。
2014年11月に 、脳神経領域の使用に関して添付文書が改訂され、脳神経領域におけるエンボスフィアの使用にあたっては、 日本脳神経血管内治療学会、日本脳神経外科学会および日本IVR学会が定める「脳神経領域におけるエンボスフィア・ヘパスフィアの適正使用に係る体制等要件」を満たすこと及び、承認条件に企業の行う講習会の受講が示されております。
以上のことから第45回N日本脳卒中の外科学会学術総会の伊達 勲会長にご相談し、STROKE2016会期中に、「脳神経領域におけるエンボスフィアの適正使用関す講習会」を開催させていただく運びとなりました。
ご多用のところ恐縮ではざいますが、使用を希望される先生にはご参集賜りますよう何卒よろしくお願い申上げます。
敬白



会 名:脳神経領域におけるエンボスフィアの適正使用に関する講習会
日 時: @ 2016年4月15日(金) 午前7時15分〜8時00分
    A 2016年4月16日(土) 午前7時15分〜8時00分
場 所: ロイトン札幌2階クリスタルルームA(H会場)
内 容: ビデオ上映
(1)マイクロスフィアの使用に関する基本的な注意事項(日本IVR学会)
(2)エンボスフィアの調製方法(日本化薬株式会社)
(3)「脳神経領域におけるエンボスフィアを用いた塞栓術」講義 藤中俊之先生(独立行政法人国立病院機構大阪医療センター脳神経外科科長)
ご注意:
*開始時間までに 必ずご来場をお願いたします。本講習会は途中入退出ができません。
 なお、本講習会のご参加に対する事前申し込みは不要で、講習会の内容は両日とも同じです。いずれかの日時にお越しください。
 エンボスフィアのご使用にあたっては、本講習会の受講と共に、「脳神経領域におけるエンボスフィア ・ヘパスフィアの適正使用に係る体制等要件」に記載の術者要件、施設及び実施を満たすことが必要となります。

主催:日本化薬株式会社


資料
4 講習会(2016/4/15,16)の案内



脳神経領域における医療機器「エンボスフィア」及び「へパスフィア」の適正使用に係る体制等の要件
日本脳神経外科学会、日本インターベンショナルラジオロジー学会、日本脳神経血管内治療学会承認

はじめに
 血管塞栓用ビーズとしてエンボスフィア、ヘパスフィアが薬事承認、保険収載されましたが、その使用については、一般社団法人日本インターベンショナルラジオロジー学会が関連学会と共同で放射線科領域の「適正使用に係る体制等の要件」を定め運用しています。
本品は、脳神経領域の髄膜腫等の多血性腫瘍や動静脈奇形の治療に用いることが可能と考えられますが、特定非営利活動法人日本脳神経血管内治療学会、一般社団法人日本脳神経外科学会、一般社団法人日本インターベンショナルラジオロジー学会は「脳神経領域におけるエンボスフィアおよびへパスフィアの適正使用に係る体制等の要件」を定め、使用に当たっては本指針の遵守を求めます。使用者各位は、本指針の内容を十分に理解した上で、血管内治療のさらなる向上に努めてください。

脳神経領域におけるエンボスフィア、へパスフィアの適正使用に係る体制等の要件
1 術者要件
 1)日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医またはそれに準じる知識と経験を有する医師[註]
   日本インターベンショナルラジオロジー学会認定専門医
 2)企業の行う講習会の受講
2 施設要件
脳神経外科手術を実施できる環境で、対象となる疾患の治療に十分な経験を有する医師[註2]と連携して行うこと。
3 実施要件
 1)適応
    外頚動脈系から栄養される以下の疾患の治療または術前塞栓術。
     多血性頭頚部腫瘍および脳腫瘍(髄膜腫)
     動静脈奇形(硬膜動静脈奇形)
 2)使用する塞栓用ビーズ
  1. エンボスフィアは、原則として300μ以上のものを使用する。300μ以下の使用に際しては、そのメリット・デメリットについて十分に検討し判断すること。
  2. へパスフィアは、脳神経領域における使用の安全性および有効性が確認されていないため用いない。
 3)使用するマイクロカテーテル
  1. 使用する粒子径のエンボスフィアの注入に適したカテーテルを選択すること。
  2. 100-300μは内腔0.015インチ以上、300-500μは内腔0,018インチ以上、500-700μは内腔0.021インチ以上のマイクロカテーテルを使用すること。
 4)注意事項
  1. 使用禁忌[註3]を遵守すること。
  2. 外頚動脈と内頚動脈系または椎骨動脈系の間の吻合を介して塞栓術用ビーズが迷入し脳梗塞が発現しないよう注意を払うこと。
  3. 塞栓術後に出血性合併症を来すことがあるので治療後の観察に細心の注意を払うこと。

註1 日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医試験の受験資格を満たす経験を有する医師
註2 日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医
註3 添付文書に基づき、頭頚部領域等では以下のものは、脳梗塞などの重大な有害事象が発現する恐れがあるため使用禁忌である
1) 脳神経に直接つながる外頚動脈からの終動脈が塞栓対象である患者[脳神経障害などの重大な有害事象が発現するおそれがある]。
2) 内頚動脈、椎骨動脈、脳内血管が塞栓対象である患者[脳神経障害および脳梗塞などの重大な有害事象が発現するおそれがある]。
3) 病変部に外頚動脈から内頚動脈(眼動脈を含む)、椎骨動脈、または脳内血管への開存性吻合が存在する患者[脳梗塞などの重大な有害事象が発現するおそれがある]。


資料
1 厚生労働省通達
2 エンボスフィア添付文書
3 三学会承認 エンボスフィアの適正使用に係る体制等の要件(適正使用指針)